2014.01.24

兵庫旅行記④ 六甲枝垂れ

六甲山にある六甲枝垂れは建築家の三分一博志さん設計の展望台ですが、景色を見下ろすだけの物ではなく、六甲山の自然を1年中様々な形で感じる事のできる自然体験型展望台です。「山の上に立つ一本の大きな樹」というコンセンプトの通り、大きな幹のような建物中央部を廻るように配置された展望通路はヒノキと鉄のフレームで鋼製された「枝葉」が覆っています。この「枝葉」は木洩れ日のような光を取りいれたり、冬には空気中の水分が着氷する事によって樹氷と同じ現象を見る事ができます。夏には建物中央部にある「風室」にて、冬の間にできた氷を利用して「氷室」からの冷気を感じる事ができます。他にも自然の力や現象を感じる事のできる工夫が随所に施されていてよくよく観察すると面白い建物です。建物というよりは装置に近いかもしれません。環境設計を得意とする三分一さんのいかにして建築が地球の一部になるかをテーマとした「地球のディティール」を垣間見る事ができる展望台でした。