2013.03.30

絶妙な光

家づくりにあたって、「日当たり」というのは何方にとっても気になるところだと思います。当たり前ですが、日本は北半球なので南側に窓を取ると明るさが最も確保できます。実際、各部屋を全てを南に向けて配置した様な家がそこかしこに建っていますよね。そのほぼ全てが掃きだし窓というパターンの家も少なくありません。そうやって最大限の採光を確保しておけば、あとはカーテンで調整すればOK!なんて思っていませんか?もったいないですよー!絶妙な光環境というのがあって、窓の開け方によっても空間の質はおおきく変化します。明るいところは明るく、仄暗いところは仄暗く。明るさにもメリハリがあるととっても心地良い空間になると思います。できるだけ窓を多く、大きく取りたいとお考えになる方もいらっしゃいますが、窓を小さくする事によって、逆に窓の向こうに視線を向けることができたり、または壁を美しく見せたり得られるものもありますので、柔軟に考えていただきたいと思います。もちろん窓の開け方だけでなく、壁や天井や床の形状・素材・色によって反射を調整したり、庭の水盤に反射させた光をさらに庇の裏に反射させて窓から取り込んだりと、工夫する余地はたくさんあって、一見窓が少なかったり小さくてもそういった工夫で心地よい光環境が出来上がるので安心していただきたいですね。とにかく光というのは建築にとって重要な要素なのです。

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